学生はFD活動の意義を知る頃には、就活で社会に入る準備を始める

先週、「学生が大学教育に提案する」委員会のワーキング・グループがあった。

このワーキングでは、大学教育に対して物申したい学生が日々議論をしている。

学生が5名程に対して、教員1~3名つくので、大学の取り組みの中で肝いりと言える。

 

今のメインテーマは授業評価アンケート活用法の改善である。

正直、万人受けする活動ではない。

大学1年の4月に、「大学教育について物申したいあなた、ぜひ委員会に参加しましょう!」と言われても、入学したばかりの彼らには意味不明である。

そんなところに飛びつくのは、高校生のころから”大学を改革しなければ”となぜか思っていた私くらいだ。

 

「テニスサークル」「交響楽団」など、何をするか明確で高校の頃から知っているサークルは入学当初から1年生1年生は入る。

けれど、大学教育に疑問を持って考え始めたのが2年生の頃からだとすると、2年間しか関わらない。疑問を持ち始めたのが3年生の後期だったという子も少なくない。

その場合は、「大学教育について物申したいあなた、」と呼びかけても就活ですさようならと言って通りすがるだけになる。

また、参加すると言っても、ノウハウや知識、社会の動きなど、知らないといけない事が多い活動なので、2年ほどやってから初めてなるほどと思う事も多い。

 

活動をやっていていつも思うことは、大学が積極的自分たちの大学の欠点や改善点を公表し、広く議論する機会を持つことが必要である。

大学が学生に直接伝えてあげないと、彼らは大学自体に失望してやる気を失ってしまう。それぞれの大学の長所・個性が生きているうちに、他大学と比較した個性と長所・短所を広めてあげるべきだと思う。

そうやって客観的な意見を学生は求めているのであって、

APやDP等、どの大学も似たり寄ったりな訳のわからない文章で大学の良さは一ミリも伝わらない。大学の欠点を隠してくれる訳でもない。

大学の地域創生センターのトップが商店街協会から尋常じゃなく嫌われている件

前の前の記事「大学が地域創生と言うなら地域の人に好かれる努力をしてほしい」の話の補足をさせてもらおう・・・・

 

それはある日、

商店街協会の方と知り合ったときに言われた一言から始まる。

「あんたら、大学でまかり通っている事が社会でも通用すると思うなよ」

 

わかってっし、へん!と、反抗期のごとくへそを曲げても良かったのだが、

そんな度胸は一ミリもないので大人しく話を聞くことにした。

 

ある先生が授業の一環で地域創生イベントを行いたいと声をかけた。そこで、商店街でバルーンをいっせいにあげてセール初日を盛り上げることになった。

 

しかし、イベントもあと5分後というところで、行政に届出をしていないことが判明!

 

先生は「そんなのあるの!?」と言ったらしい・・・

 

のちのち、この先生は地域創生センターのセンター長に就任した。

商店街とのわだかまりが解けていればいいのだが。

地域創生センターでのひと騒動

この記事の一つ前の記事「大学が地域創生をするなら、地域の人に好かれる努力をしてください」の中で触れたセンター長と友人との一幕である。

 

「なんですか、あなたたちは。」と言われてすごい剣幕で怪しむような視線にさらされるというところから、”冷蔵庫がっつり覗き見事件”につながる。

 

センターを訪れたそもそもの理由は、私が数年前に立ち上げた文化系サークルが例のフリマに出させてもらえるところから始まった。そのサークルは、学祭で学内1の集客力を誇る部で、私たち目当てに来てくれるお客さんもいる。しかし、今は部の危機だと現部長から相談にのっていた。部の現状をわかっていない一年生を介して話を進められていたので、フリマの件の把握が遅れていた。そこで、現執行部の自主性を尊重するために、独自に情報収集をしていた。もちろん、学生が利用しやすい学内だからそれができる訳で。

 

フリマの準備をするのがセンターだと聞いて実際に見てみようというだけだったのだが・・・

「なんですかあなたたちは。」

「○○部なんですけど、ちょっと様子見に・・・・」

そう言って友人はずかずかとフリースペースを突き進んで行った。

 

私も友人もOGという立場だったので、あまり部の名前を出したくなかったが、

相手のトーンがああだったので雰囲気負けして口を滑らせてしまった。

 

「ここは○○マーケットの会場じゃありません」と言って、とにかく早く出て行けという雰囲気だったので、いらつきを押さえながら、「準備をしていると聞いたから見に来ただけだ」と説明をした。

終始こちらの言葉の意味を汲み取っていない感じを受けたので、案外と流暢に「マーケットの本来の意図は・・・」とか、言い続けているのをいつ終わらせようか悩んでいたら、バタンと音がして、友人が冷蔵庫の中を開けていた。

「きみ、非常識だよ!」とセンター長は言い放ち(これが一番的確に喋った瞬間)、

友人は悪びれた風もなく謝りながらすごすごと部屋の入口の横に立った。

 

友人は、「わたし発達障害だから」と言っていて、確かにADHDっぽいところがあるなーとは思っていた。スポーツ科学コースの先生は、「どうも最近の学生は1割くらい発達障害らしい」と見ているので、そう珍しい事ではない。むしろ友人は自覚しているので、本当の発達障害ではないと思う。

 

地方国立大の学生が1割は発達障害だと言うのだから、日本の大学教育は難局を迎えている。

大学が地域創生をするなら、地域の人の好かれる努力をしてください

最近では、地方大学は地域に貢献しないといけないと言われる。あと、地域の中で生涯学習支援に取り組んでいる。

生涯学習支援では、地域の人向けの公開講座をやっている。地域創生では、大学の敷地内でフリマみたいなのをやっている。

 

地域創生センターの拠点は、国際交流センターを同じ建物にいっしょくたにして、何をやっているんだか分からない状態なのだが、

その建物に入った時にセンターのトップと揉めた時の話をしよう(笑)

 

センターの1階は学生のフリースペースになっているのだが、建物の1階以外には学生が誰も入ろうとしないので、「新設の建物がこんな状態じゃあだめだろ!」と思った私は探検に出てみた。

5階は学生が使っていることがあると聞いたので、「まずは5階」と、

エレベーターを降りてすぐの入り口に入ると、いかにもフリースペースという感じで、おじさんが一人だけいた。

「なんですか、あなたたちは。私はここのセンター長ですよ。」

おじさんがものすごい剣幕で出てきた。

「え?ここって学内の施設じゃないの?」と、疑問に思ったのだが、「なんて常識のない学生なんだ」と言いたげな様子だったので黙っておいた。

 

どうやら、フリマに協力している一部の学生以外は近づいてはいけないところだったようだが、学内施設は学生が使っていいものである。張り紙でもなんでもしておかないとこうなるんだよなーと思ったが、これまでは学生がむやみに入ろうとしなかったので無事に済んでいたようだ。センター長がものすごく怒っていた。

 

さらにひと騒動あって、それは私の友人が原因なのだが、改めて別の記事に書こうと思う。

 

そんなこんなでどちらも悪いのかもしれないが、学内施設を学生として有意義に活用しようとしたのに、理由も聞かずに第一声が「なんですかあなたたちは。」では、学生は大学の思惑通りに動くはずがない。

地域の人が積極的に集まってくるフリマも出来やしないだろうと思う。

地域創生センターとやらが生きた屍となって形骸化しようがどうしようが私には関係ないので、どうぞお好きにというべきなのだろうが。 

 

補足すると、このセンター長は地域の商店街協会と揉めた事があって、協会からはとても嫌われている。知人である、商店街の協会長から聞いた話である。

 

 

 

 

国の補助が打ち切られるなら国立大学がなぜ国の機関としての義務を全うする必要がある?

地方国立大学の危機である。大学の補助金の件に関して、こんなにも国がシビアな決断をすると誰が予想しただろう。

今でも信じられないし信じたくない。ああなぜ文科省霞が関でこんなにも非力なのか。財務省からの要望で、10年間で教員数を5万ほど減らせとお達しが来ているらしい。

世界一住みやすい国ランキングで1位になったことのあるこの日本の首都東京で、12省庁どうしのこれほどエグイ弱肉強食戦争が繰り広げられるのだから、世界に平和をもたらすまで、しばし時間を要しそうだ。

 

話がそれたが・・・、日本では国立大学が切られる方向で決まっている。私の大学では、10年間で補助金25%が削減された。大学はいつまでも国と一体になって責任を全うする必要はない。もちろん、教育の質は保証してほしい。ただしその過程で、公的な機関らしくふるまう必要はない。

大学を含め、行政もそうだが、やることなすこと国のやることとして見られている。しかし、国の補助がなくなるということは、国民の税金を費やしていないということだ。

だったら、一般企業みたいに身軽に動いてほしい。いつまでもお役所気分でいては、国が方針打ち出した大学による地域貢献なんてできない。

ミスなくまかせられた仕事をやっていればそれ以上の事はやる必要がないと言わんばかりに、サービス精神のない対応をしていては、地域が大学から逃げて行く。

早く決断して、独立法人化する前の業務体制や書類の仕組みを変えるべきだ。

学生としても、何をそんなに面倒な作業を残しているのか意味がわからない。

地域や民間企業から見ればなおさらだと思う。

まず手始めに、大学御用達の物品メーカーとでも言おうか、彼らとの取引をやめて、現場で自由に発注する形にすればいいと思う。

大学法人全体で取引するにしろ何にしろ、あんなに馬鹿高い物品を買い続けていたらすぐ倒産だ。今の赤字具合ならメーカー切り替えるだけで解決するはずである。

 

しょせんは学生の浅知恵、いや、知恵ですらないかもしれない。

でも、それは無理だ、これはこうやるもんだと言って何も替えず、黙って倒産するのを見ているわけにいかないじゃないか。

うちの大学なんて来たくて来てる奴は絶滅危惧種www

学生FDのみんなと大学に対して感じる本音をトークショーで語ってみた。

「トークショー」なんて言うのは名ばかりでも、トークショー形式だったんだからそういうしかあるまい。

学生FD5人で語ったテーマは

①私たちの活動とは

②大学生活から大学に通う意味を考える

③大学に来て良かったこと

④大学のここを変えたい!

正直、仲間うちで語っている事の9割は表に出せない内容だったので、

「何とかなるさー」と言いつつ言葉に詰まってばかりだった。

 

その時に発覚したことなのだが、

5人中4人がこの大学を第1志望にしていなかった事。

1人はワンランク上の大学で、もう3人はツーランクは上の大学を志望していた。

そりゃあこの大学でモチベーションなんて上がらないよなあ。

こんな低レベルな大学に来ちまったぜちくしょーとは言わないがどこかでそういう気持ちは持っているはずだ。何を隠そう私はそうだ。

 

素敵な教授に会えた、今期受けたこの授業が面白かった、そういった気持ちを持っていないわけじゃなくて、

たくさん感謝もしてる。

それでもやりきれないこの気持ち。

日本は大学名が物を言う。それはアメリカのような一定水準かどうかの見極めではなく、細かく刻んであるヒエラルキーの中で上から何番目にいるのかってことだ。

会社に入れば、東大と京大以外は同じ扱いだと言う。

それでも、「この会社に入りたい!」と思った時に、自分の通う大学の上にいくつの階層もの大学ヒエラルキーが見えた時に自分の可能性をあきらめる。

現に私も、自分がつかんだ問題意識を持って社会に役立てるために文科省に入りたいと思う。こんな私がキャリア官僚志望なんて笑わせるなと思われるかもしれない。けど私の方が私がキャリア官僚志望を言いだすなんて信じたくない。私の通う大学の名では到底無理って思われるのだから。

地方大学の本音をいち学生が勝手に代弁して声を大にして伝えたい

地方大学は地域での就職率をあと〇パーセント上げなさい。

と、中央から言われている。地方大学は地域に貢献してこその存在だから、地域で活躍する人材を輩出するようにとのこと。

 

学生の立場から言えば、

僕の地元は大学と別なんですが。

だったら最初から東京の大学に行きますが。

という感じである。学生には関係がないので、学生諸君は安心して今の大学で学んでほしい。

 

一方で、大学の立場から言えば、

〇パーセントも上げられるだけの就職口がないんだよ!

それで補助金を減らさせはしない。意地でも学生を地域の就職口に押し込んで見せる。

となるんではないだろうか。もちろん、明らかな強制で地方に残すことはできないだろうが、本気で達成しようとしたら相当な努力を必要とされる。

できないとわかってやっているのだろうか。補助金を節税するために、無理難題を提案して、達成できないことを狙って提示しているとしか思えない。

 

中央の皆様、あなた方は本気でこんな無理難題で持って大学の価値を図ろうとするのでしょうか。それとも、補助金を減らすためにわざと貶めようとしていらっしゃるのでしょうか。本気で図るつもりでいるなら、そんな無茶なマネは今すぐやめてほしいですし、わざとやるくらいなら本音でぶつかり合いたいですね・・・・