公務員講座を受けておけば公務員になれるだろうという落とし穴

「公務員になるなら公務員講座を受けないと」

「公務員講座受けとけばどうにかなる」

と言われる。

 

 

  公務員試験は難しい

 →独学では無理

 →公務員講座を受けなければ受からない

 →受講する

 →講座が過酷

 →公務員をあきらめる

 

 

というメカニズムだからだ。

3年生になる前に受けなければ公務員試験は手遅れと言われる。

 

しかし、私のゼミの後輩(専門:心理学)は、裁判所の家裁調査官に独学で合格した。

彼女はほぼノー勉で、論文や面接の試験にいたっては何の対策もしていないらしい。

勉強に用いたのは大学の授業の資料だけ。

 

そこで思ったのは、

 

 

講座を受けないと受からないわけではないんじゃないか?

公務員講座を受けた人が必ずしも優位に立てる試験ではない?

 

 

という仮説である。

あくまで仮説である。

 

もちろん、講座自体は試験対策を研究してきたノウハウがあり、

勉強の効率を上げてくれるのは間違いないと思う。

しかし、頼れるからと言って「講座を受けておけば受かる」なんて勘違いをして、

試験対策の1から10までを丸投げするなら受けない方がいい。

 

公務員講座を受けることで逆に遠ざかるタイプの人にはいくつかのタイプがある。

 

①志望動機が「逃げ」でしかないタイプ

公務員は安定している。楽そう。など、公務員になってもやりたいことがない。

民間=社会の最前線、公務員=社会の中の避難場所と認識していて、このタイプは案外簡単に民間志望へと切り替える。

 

②何があっても講座を受けきろうという覚悟がないタイプ

結局、公務員講座は、膨大な試験対策をやり遂げる覚悟がないと意味がない。

運よく勉強について行けて公務員になれたらいいな、なんてテンションで受講した程度では1週間でリタイアしている。

 

③鶏口となるより牛後におさまってしまうタイプ

上記の①②のタイプが混在している公務員試験なので、勉強する環境としてあまりいいとは言えない。がんばってくらいついていく人を見ては「あんなに勉強する人が受けるなら私は絶対に受からない」と思って、①②タイプのどちらかに該当する友達に「私、公務員やめようかな」と言われたらもう講座にしがみつく気力はない。

 

 

 

 

最後に、

 

公務員試験対策は、3年生になった瞬間からやらないといけないと決まっているわけじゃない。

いつ始めるか、公務員講座に申し込めるか、よりも

どれだけ本気で勉強し続けるか、だと思う。

 

講座はあくまでツールでしかなく、講座を受けることは選択肢の一つでしかない。

それなのに、講座を受ける=正解、講座を受けない=失敗

と思いこんでそれ以上の努力をしなくなるなら、公務員講座はただの泥船である。

 

自分の公務員試験なのだから、自分で責任を持ってやっていこうという気があるかないかが一番大切なことだと思う。